「涙と共に種を蒔く人は喜びの歌と共に刈り入れる。」(詩編 126編5節)
神戸聖隷福祉事業団は、49年前の1975年に、西神戸教会(日本キリスト教団)に属する教会員たちの祈りと行動によって創設されました。クリスチャンとして聖書に示された愛と奉仕を実践する使命に基づく行動が起こされたのです。その後、障害者福祉や高齢者福祉の事業運営を通して、ご利用者、そのご家族の皆様から、そして行政や地域社会の皆様からもご支持をいただき、今日まで成長することができました。そして、来年(2025年)、創業50周年を迎えようとしています。
第1号施設である恵生園を開設した兵庫県但馬地区(朝来市、養父市、豊岡市)と法人本部を置く神戸地区に施設や事業所を設置し、今日では33施設にわたる幅広い社会福祉の事業を展開し、約2000名のご利用者の支援に約680 名の職員が従事しています。
2020年初頭から襲われた新型コロナウイルスの感染拡大は私たちに様々なチャレンジを強いてきました。しかし、私たちは、コロナ禍でもエッセンシャルワークとして、ご利用者のQOLを高める質の高いサービスに努めると共に、より多様な事業を展開すべく新しい施設を開設し、支援の業を強めてきました。そして、そこで働く人材の確保と養成に注力し、働き人のワークライフバランスを心掛けました。
多くの人々が今なお様々な状況の中で生きづらさや悲しみ、恐怖、不安を持ち続け、涙を流しておられます。皆さんが笑顔を取り戻し、明るい生活を送れるように努力を続けていきます。「涙と共に種を蒔く、けれども喜びの歌と共に刈り入れる」そのような社会、施設、人間関係の構築を目指し歩みます。
2024年4月
神戸聖隷福祉事業団 理事長 水野雄二
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